11/22 大屋根、落ちるぅ〜!!   

 

これまで何度か話題にした大黒柱100年級のウチの実家。

そんな古い家も、いよいよ今月より建て替えのための取り壊しがはじまった。
私の中で何よりワクワク☆ドキドキするのは、大屋根の中身。
実は本気で白い蛇や真っ黒クロスケ&小トトロくらい棲んでると思ってた。
ブハハハ…マジで。(*^^*ゞ

何十年も光を知らず、独特の存在間でいつもそこにあった銀色の大屋根。
私が住んだのは6歳目前から19目前。
17の冬からは親戚宅に下宿したりしたので暮らしたのは実質12年ほどか。

多分生まれて初めて訪れた父方の実家。そこに住むことになった。
首都近郊本八幡の小さなアパートとのギャップは、コトバも含めて大きかった
『おじいちゃんの家』。
わが家でありながら、ずっと仮住まいのように感じていた。
小学5年生でかなり真剣に家出を画策し、ひとりになれる場所を探した。
そんなヒネクレ中間子である私の生きるテーマは『いつかトウキョウに帰ろう』。

そんな想いも、母の涙も、妹の産声も、兄妹の歌も、親子ゲンカも、
猫のひっかき傷も…そして命のスタートとラストさえ全部知ってる二百年分。(※)
ちょっと感慨深い。

母が時折報告してくれた。
『大きなクレーンが来てね、屋根が半分落ちたよ』
『良いスス竹が出るかと思ったけど、そうでもないゎ。一本だけ。(^^』
『古いワラが信じられないほど出てきて大変なのよ〜(>_<)』

『へぇ〜』とにかくひとつひとつ相づちを打って聞く。
ヘビは居たの?とは聞けないまま。(*^^*)
別件で連絡がありTELした日のこと。
第一声母が言った。

『これから最後の屋根が落ちるのよ!』

とっさに『ビデオ撮っておきたいね!』と口にした。
農家の秋は慌ただしい。夕方まで昼食をとりそびれるほど忙しい母に
『記録』はお願いできなかった。
でも。『時々は撮ってるのよ』っと。

あぁ今度見られるんだ…と思うとやっぱり嬉しい。感謝☆
大イベントを前に早々にTELを切った。

数日後に聞いたのだが、県内に住む叔父(父の弟)がTELの直後駆けつけて、
ちょうどその様子を確かめられたらしい。
生まれ育った人に見届けてもらえたことが何より素敵なことに思えた。

ずっとシートに覆われていた家が、最近庭側だけ開いたらしい。
屋根を支える梁の上に、母の目に留まった三角形の木枠がひとつ。
なぜかそれがキラキラと輝いてみえたそう。
詳細は分からないが、格子状に木組みされているものだとか。
席をはずした短い間に取り壊され、既に無いらしく、どうしても気になって
もう片側に同じものがあれば保管したいと大工さんにお願いしたが、
あいにく重機で大破。

母の中でかなり悔やまれたという。
が、それが、大量のワラの中から無傷で発見された!
家を守る母に舞い降りた思い出のカケラひとつ。

見てもいないので何ともいえないが、ぜひオブジェにして飾りたいと思う。

もうすぐ地鎮祭。
埋蔵物には会えないと思うが、二百年ぶりの土のにおいは漂いそうだ。

※余談※
なんとなく百年以上とは理解してそう記してきたが、最近になって母に
『何云ってるの!?ニ百年以上、江戸時代よ!』と釘を刺された。(^^;)
そういえば10年以上前に『初代の父の250回忌』という法事を行い、
『ウルトラの父みたい!何回忌までするの?』と笑ったことがあったっけ。

大黒柱はその方あたりが、旧屋敷から持ってきたとかいう噂もあるので
三百年級...大きな誤りをココで訂正。m(__)m
赤穂浪士討ち入りの頃か?
ははは、ご先祖さま不甲斐ない子孫でゴメンナサイ。
綿々と続く血族。感謝して、前へ。(^^)>