9/15 三鷹の森から   

 

先週末、妹Rがその友だちMちゃんと連れだって上京、わが家を訪れた。
妹が東京を訪れるのは4年ぶり。前回は娘:千遥が生後4ヶ月になろうとするGWだった。
まだこの近くのアパートに住んでいたので、リビングとは呼べない
ダイニングスペースのソファに寝てもらった。
お台場あたりまで初ドライブをしようと、娘を乗せるチャイルドシートも買った。
...懐かしい。(*^^*)
でも、娘にはその記憶は無い。

ウチには兵庫の住人がなかなか訪れてくれないと、常々気にしている様子の娘。
夏休み2日間一緒に過ごしたRと、更にその友だちである優しいお姉さんまで
来てくれるなんて!!
もうウキウキだ。

子ども用にしている部屋を客間にして2人が泊まる。人数を数えて、
『今日は、5人家族だよ〜♪(=^0^=)/  どうするぅ!?(*^m^*)』
っとテンションは上がりっぱなし。(;^_^A

金曜(9/5)は園をお休みさせて、ジブリ美術館に行くことになっていた。
それ以外、私は全くノータッチ。
妹たちが東京を満喫できるように、お風呂&寝床と少しばかりの朝食を準備。

唯一お姉さん方に同行できるその日が楽しみで仕方がない。
朝から朝食にも集中できずソワソワ、反面、とびきり『良いお返事』の連続!
で、午前中に出発して表参道から原宿まで散策してから向かうことに♪

Mちゃんはピアノの先生をしていて、子どもの扱いも多少慣れている。
穏やかで優しい♪
姫路で2人の声楽&ピアノの発表会があったのは、2年前。
娘が2歳の頃なのでウル覚えでも、時々話題にするので忘れてはいない。

ず〜っとMちゃんと手を繋いでいる。
母もRも離れて歩いて欲しいくらいらしい。(^^;)
昼食を済ませてJRで三鷹を目指す頃には、一時エネルギー切れしてた。

前日にDVDで予習させたので、『LOVE・猫バス』状態。
他は興味なし。
三鷹の駅から、黄色いトトロ♪散歩♪模様のバスに乗れる!
着いたらお子様専用『リアル猫バス』(仮名)に乗ってみる!!
...それだけが希望。

そして。
三鷹駅から5分ほど揺られるバスは、駅前の賑わいが嘘のような川沿いの
並木を通り抜ける。これは、『千と千尋』の最初のシーンとダブる。

『あぁ...ジブリワールドに連れて行かれるのだな』


そう、自覚せざるを得ない。見事なまでの環境の演出。
で、夢見るように運ばれた。

すべて写真に収めたい。 ←すっかりレポーター気分の私。
どこを撮っても絵になる。
が、エントランスで『美術館ですので館内は撮影をご遠慮下さい』といわれる。

...そうか。まぁ、仕方あるまい。
室外は撮影OKだという。


で、妹たちが携帯で撮ったのが↑コレ↑。

館内を急ぎ足で見て回る。
子どもが隠れられたり、通り抜けたりできる『積極的無駄空間』がソコココに。

まんまと策略に乗っかる娘。
大人はじっくりあれもこれも見たいのだが、娘の目的はただひと〜つ!!

3階あたりに見つけたゾ! リアル猫バス!! (←あくまでも仮名

10人程度を10分交代で遊ばせてくれる。
まず並び、少し緊張の面持ちで、徐々に喜々として遊ぶ。
誰ひとり友だちは居ないがカンケー無い!
親の目を探しもしない。...あっという間の10分。

戻ってくる娘の体中からヨロコビが湯気のように溢れているのが分かる。
『よかったね(^^)』
っと心からの声をかけたが、聞こえたのかどうか?...次の瞬間、

『も一回行ってくるっ!!いいでしょう?』


...良いでしょう。(^^;)
妹たちには『20分後にまたココで』と伝え、私ひとりで待つ。

この後、私念願のロボット兵に会うため、屋上へ。
さきほどの場所からテラスに出て、らせん階段を上る。
屋上庭園。わざと手つかずの野原っぽい演出。
そこに独りすっくと立つ3mほどもあるロボット兵。
ラピュタのエンディングそのものだ。

ひと組ずつ足元で記念撮影している。
全く興味のない娘が脇道を行くので、私も仕方なく横顔を見つめて歩く。

と。
真っ白い小さな飛行機が青空を横切った。
ロボット兵の視線の中にそれが入った気がて...
その瞬間私の中で、ロボットは『巨神兵』になった。

ナウシカのメーヴェと巨神兵。(←存在は全く異なるが)
それが見られただけで大大大満足。もう帰っても良い。(*^^*)

妹たちと合流して、テイクアウトスペースで冷たいものを。
蚊取り線香入れは、紅の豚仕様。
手洗い場の蛇口は黒猫ジジ仕様。

ココではじめて、入場券を見せ合った。
実際の映画のフィルムが3コマ抜かれている。
私のは大好きなナウシカからの1シーンだった。(^^)v

直前に立ち寄ったおみやげコーナーは人だかり。
妹は、大人は乗れなかった猫バスを買い、娘にはこの館オリジナル映画のキャラクタ
犬のコロを買ってくれた。

そして。
まだロボット兵に会っていない妹たちが屋上に行ってる間、
娘はまたリアル猫バスで...更に3回遊んだ!!
(待ち時間含め計100分滞在)
帰りは満足げに、でも名残惜しそうに 
『ネコちゃんバイバイ。(^-^)/~~』
っと何度も大声で手を振るので、
係のお姉さんが同じ回数手を振り返してくれた。
でも娘は:『チハル、ネコちゃんに言ったんだょ!!( ̄へ ̄*)』
...xxxスミマセン。(^^;)

帰りながら、図書館らしきスペースに立ち寄る。
絵本や児童書から図鑑、小説、ジブリ作品にまつわる出版物などが並ぶ。

宮崎駿さんの愛した本が書棚にならび、それを図書カウンターに差し出すと
同じ本(新品)を売ってくれるというシステム。
私はその中の1冊に釘付けとなった。

子育てと家事、シゴト&Web管理で頭はいっぱいの毎日。σ(・ω・)
こうして、本を買うのはどれくらいぶりだろう?
いつもは『どうせ読み切れないし』と思い、買わない。

でもどうしても、欲しくなって自分へのおみやげに買ってきた。
『肩胛骨は翼のなごり』

この週末、これを読み終えたばかり。
実はそれほど期待していなかった、あの一日。
でもとても幸せな気持ちとエネルギーをもらったのかもしれない。
9月に入っての平日。混み具合も丁度良かったからか。
帰りのバスでも電車でも私の心は久しぶりにファンタジーに包まれていた。
驚くことに、それは今日まで静かに持続し続けている。

おかげで自分の中に新しい物語の芽がまた生まれそうな気がしてる。
ありがとう、三鷹の森。
きっと、またね。


※その他の写真はALBUMへ♪
※『肩胛骨は翼のなごり』・・・原題は『Skellig』 1998年 David Almond:著
  2000年9月東京創元社より発行(山田順子:訳)