6/18 ツユクサとヤモリ   

 

昨年3月まで住んでいたアパートには、広めの共同庭があった。
そこに住み始めたら、生まれて初めて花を植えたいと思った。
以前の日記にも記したが、私は植物と相性がよろしくない。(>_<)
切り花はOKだが、私のところに訪れてしまった根のある植物は
なぜかみ〜んな育たない。

でも室内でなければ私の『枯らすオーラ』も届かず難を逃れ、
無事に育つような気がして、大きな桜樹の足下に、綺麗な色の花を
いっぱい咲かせて...なんて思い始めてしまったのだ。

そもそもその部屋を下見したとき、前の住人であったご主人が
親切にも中まで案内して下さった。
初夏6月。その時の庭は雑草が生え放題だったのだが、
それはまるで緑のジュウタンのように柔らかそうで、その中に
私の大好きな青色のツユクサが可憐に咲いていた。

私はそれが気に入って、ご主人に『きれいなお庭ですねぇ』と
しきりに話した。もちろんご主人は手入れしてないことを思い
『いえいえ(^^;)』と照れ笑いだったが。
本心だったのよ〜、Tさん!

でもでも入居してみたら、キレイに跡形もなく刈り取られていた。
その後もっと残念なことに、何年経ってもツユクサには出会えなく
なった。あぁ...(T_T)...?

ハナシは戻って。(^^ゞ

何を植えよう?
春一番を歌うように咲く、ビオラを3色。

まずは、庭を起こさなければなるまい。
耕す作業開始!
田舎育ちはムダでもダテでもなく、着々と進む。
夫がペットボトルを半分に切り、底部の内側にペンキをスプレーした。
それを使い区画を仕切る。
ビオラはもう花をつけているので、簡単キレイに小さな花壇完成。

そうだ!
ついでに、ぬれ縁の上のTVの段ボール箱も処分しよう。
引っ越してきたときに、とりあえずとり置いたがやはり使わなかった。(^^;)
この際だから処分を。

そう思って、段ボールをどけた途端、フリーズ!w(゜o゜)w
『ナンカ イルゥ〜!ギャー、トカゲ!?』

叫ぶ私、固まる夫(←超都会っ子)。
都会の虫&は虫類はタチがが悪い。
居ることを全く予想していないので、冷や汗ものだ。(;^_^A

そして...逃げない?Why?

さっき使ったホースを発見、私は強力な武器を手に薄い色のトカゲ様に
水を向けた!
『あっち行ってぇーーー!!』
慌てるトカゲ様。

かっ!はっ!(・o・)

『まだ一匹イルぅ〜!!』

心臓はバクバク。まだ隠れているのではないか?と疑いながら尚も放水。
でも、春眠未だ暁を覚えない2匹は動きも鈍く...

ちょっと我に返る私。σ(・ω・)
コレって、トカゲじゃない。だって頭がダイヤ型みたいで大きくて、
色も薄い。吸盤もあるの?

ヤモリだ。
夏、田舎の網戸に貼りついて、虫をパクパク掃除して下さるアレだ。
こんな都会にも居たのねぇ...多少感慨深い私。σ(・ω・)

でも。
発泡スチロール入りのあったか快適寝床を無理矢理追い出された彼らは
水に驚き、一瞬逃げた一匹。
もう一匹をまた逃がそうとするも、何を思ったか、先ほど逃げたはずの
一匹がコチラに向かって来るではないか!!

『ギャ〜!来ないでーーー!アッチに行って!!お願いぃぃ〜っっ!!』

その姿は、なんと、エリマキトカゲの疾走だった。
吸盤が着いてるのと、頭が重いのとでかなりバランス悪くピョコピョコと
歩くカンジ。...なぜ2足歩行?

仲の良いツガイだったのだろう、2匹が同じ方向へ消えた。

ほっ。しばし放心状態。(・o・)
ちなみに夫はず〜っと固まっていた。(;^_^A

後で調べた。
ヤモリは、家守or守宮と記す。
つまり家の守り神だ。

これから籍を入れようかという私たちの初めての住まいにとって
ナント縁起の良いこと!それもツガイだ!!

あぁ...なんて不憫な。(^^;)
後悔先に立たず。

もう梅雨。きっと庭かウチのどこかに新しいねぐらを見つけてくれたことを信じて、
時々想いを送ってみた。
『驚いて、脅かして、ゴメンナサイね』
今度は出会えることをちょっぴり期待して。

6月。それから毎年ツユクサとヤモリを思い出す。
きわめて個人的な、初夏の風物詩。(^^)