11/11 天使の☆ヒカリ

 

昨日、ふと観た夕方のTVに浅田次郎さん(鉄道員--ぽっぽや--の著者)が
出演されていた。残念ながら著書を拝読したことは無かったが...小説の案は
イメージとして降りてくる、ということを『天使が振り落ちる』と表現されていた。
・・・すてき♪

私の中で、白い薄衣をまとったやわらかな笑顔の少女っぽい天使が数名、
降りてくる絵が想像された。

そうだ、私もいつかそんな感覚を持ったっけ。

15年ほど前だったか。
夜中に私は一人暮らしのアパート(借り上げの寮)で、布団の上に座って何か
片付けなどしていた。
R246の近くだが、一本横道に逸れているので夜はほとんど音が無い。
区の保存樹木にもなっている大きなケヤキの傍らに建つ6戸しかない2階建ての
ハイム。私の部屋はその202号室。

普段からいろんなことに考えや想いをめぐらすことが多く、あまり気にも留めないので
何を考えていたのかはもう記憶に無い。
その時、ふと、音が無くなった。
もっと正確に云うと、、、
『静寂』という音が私から放射状に急ぎ流れ拡がっていったような感覚。

それは、とても心地よく『心配ないょ』と何かに温かく包まれているようでもあった。
何の心配をしていたのかな?
漠然とした『不安』かな?

私は高校3年生の頃、毎日『死にたい』と思って過ごしていた。
ある交通事故がきっかけだが、自転車と一緒に宙を舞ったのに、なぜか
かすり傷だったっけ。
その後、全身打撲の後遺症としての自律神経失調症に長くつきまとわれ、
消えて無くなりたい衝動とうまく付き合っていくことに疲れ始めていた。

運良く短大生になれたので、それなりに自分らしく生きようと努力もしてきたし、
『がんばらない』処世術も少しは身に付けつつ、でも頑張らなければならない
状況には、柄に無く闘いを挑んだりした。

そして、念願の上京。
そして、一人暮らし。

仕事は忙しく余裕無く、でも温かい人ばかりに囲まれて楽しく充実していた。
上京の最大目的だった、役者の養成所にも通い始めた...そんな頃だったと思う。

その降りてきた静寂は、絵に描くなら『天使』だった。
私がそこに居ることが間違いではないことを保証してくれるような☆ヒカリ。
そこだけにお日さまが、ちゃ〜んとあたっているような、心地よさ。

あれは、何だったのだろう?

私の漠然とした不安や、痛みを拭ってくれたのかもしれない。
その時から、少し勇気が出た。
今も、ダメになりそうな日もあるけど生きてゆけているのは、あの☆ヒカリのおかげ
かもしれないな。

作家や芸術家はそんな光に何度も触れて生きていけるのかな?

そういえば、私が初めての著書を創ろうと、自分の中で静かに決心した時も
それに似た☆ヒカリが射した。(でも別の種の...)
そして、書き終えたと思えたとき、ふと、私から離れていった。
・・・また、私を訪れてくれるだろうか。

さっき、BBSにお知らせが届いてた『星降る夜』の映像を観ていたら、
流れ星のように今も誰かの上に☆ヒカリが降り注いでいるような気がした。
いつかきっと、また私にも見えるような期待付きで。(*^^*)

みんなが幸せでありますように....

+。



※ BBSのお知らせ...とは?
        のっぽさんから紹介のあった、しし座流星群オフィシャルサイト のこと。


リストへ戻る