2/7 ステキな大人

 

みなさんは、ステキな大人に出会ったことがありますか?



私には持病がある。
これが腰椎椎間板ヘルニア。
腰痛が、最近半年ぶりに悪化。PC前に座るのも億劫。(^^;)

昨年初夏、近所に良い整骨院を見つけたので、迷わずそこに駆け込んだ。
先生は中国で生まれ育ち、医師の免許も持ちつつ、鍼(ハリ)などの東洋医学で
総合治療を行っている方。中国訛りの日本語を話すのがチャーミング。(*^^*)
初回、『3回通った方がイイネ』と云われた。
痛みは3回目でホントに治った。

でも、ヨロシクないことに、忘れかけていたもうひとつの持病が現れた!
早朝にやってくる、お腹の超・激痛!!!!!
起きようかな、という頃、起き上がれない程急激に背筋が寒くなる。一瞬にして蒼白。
脂汗が出て、『痛いよぉ〜〜〜(>_<)』っとうめきながらうずくまり、1時間を遣り過す。
我慢できず、涙がこぼれる。(ToT)
当初3度ほど救急車で運ばれたりしたが、原因は不明。
過労と冷えは大敵!
・・・女性に生まれたから仕方がないのか。

出産の次に痛い。生きた心地のしない1時間。
どうしようもない苦痛。

これを機に再度腰痛が悪化し、本日また再調整してもらった。
その場で治るのがアリガタイ。
先生の姿は、いつも後光が差して見える。


昔、4年間保母として働いた。
どちらもその頃に患ったもの。
仕事を止めて12年になるというのに、完治はしない。
普段は忘れているのに、イヤになる。(ToT)

この痛みが起こると、保母の頃のことが走馬灯のように駆け巡る。
楽しかった、シンドカッタ、輝いていた4年間。

私はかなりヤル気のない、新人として着任した。
今考えると申し訳ないが、4月に早速発熱して2日ほど休み、5月の連休
先輩が誘って連れ出してくれた、那須の旅行の時、こう打ち明けた。

『私、芝居の勉強がしたいんです。そのために上京しました。保母は手段です。』

あたたかく育てようとしてくれていた先輩はビックリしつつ、でも即座にみんな
『やりたいことはやった方がいいょ!!!』と口を揃えた。
否定的な反応を想像していた私の方が驚いた。

そして次のように、付け加えられた。
『だからって、適当に働いたり、すぐに辞めようと思うのはダメだょ。
いろんな方法がある。保母を続けていても通える学校もあるはず。
あなたが採用されたために、なりたくても落ちた人もいる。
何より信頼してくれる、子どもたちや父母に失礼だ。
資格でお金を貰ったら、プロなんだから!
辞める日が来るまで、それだけの仕事はしなさい。』

ホントに甘かった学生上がりの私には、かなり響いた。
保母は体力勝負!
好きじゃないと出来ないし、好きだけじゃ続かない。
短大時代、履歴書の健康欄には『書ける人は、頑強と書きなさい』といわれた。
納得。私には絶対書けない。
世の中には『元気だけが取柄』という人がいるが、それはかなり高レベルの
特殊技能
だと思う。
私にはそれが足りない。子どもの頃から疲れやすいのだ。

それでも、それから4年は、若さもあって、かなりハツラツと働いた。
尊敬する先輩に近づきたい!と思った。
ヘルニアによる腰痛と、手首の腱鞘炎は、保母の職業病。
多分、半数くらいがそれに悩み、それでも続けている。立派だ。涙が出る。

私には、色んな意味でその選択が出来なかった。
でも、あの時期、あの先輩たちに会えたことが人生の大いなる収穫。
短い期間に『働く』ことの大切さ、厳しさ、喜び・・・全部を教わった。



今でも、この痛みに遭うと自問する。
『今の私は、ステキな大人に近づけましたか?』







P.S.
今、娘の通う託児所の若い元気な先生が、清々しい笑顔でこう云っていた。
『この仕事につく前はそれほど好きじゃなかったのに、毎日子どもが可愛くて
仕方がないんです。天職だと思います!』 ・・・あなたに会えて良かった。


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