1/16 思い出のカケラ

 

今日は、久しぶりに静かな一日。
雨は降りそうで降らない、そんな午後。

義父が大切な届けものをしてくれた。
先日の義祖父宅の取り壊しにより残骸となった、大黒柱の一部(1mくらい)を
業者さんに頼み込んでなんとか確保してもらってあったのだ。

これが70年間家を支えていた柱なのか−。
へし折られたような切り口が無残だ。・・・やっぱり切ない。

古い家の一部を残したいと願ったが、なかなか私たちの力では叶わなかった。
それでもみんなにほんの気持ちでも思い出のカケラを残したくて、
これを加工して『表札』を作れたら・・・と思いついた!

あっ、無論1mの表札を作るわけではなく、これを適当な大きさにカットするのだ。

明日、材木屋さんに行ってみないと、どれくらいが使えるのかが判らない。
できるだけ多くの親族に配りたいと思っている。

私の実家では、両親ともに書が得意。
父は独学というか子どもの頃からずっと上手だったらしく、昔からよく幕や旗の
書を頼まれていて、年賀状も常に手書き。
かなり立派なカンジの字体。
子どもの目から見ると、母も十分上手かったが、20年くらい前から習い始め、
今は師範らしい。氏名など書いてもらうと、どちらのものか区別できないことも
あったが、やはりどこか柔らかな印象。
・・・残念なことに、私たち兄妹はそれなりに...しか書けないが。(^^;)

今回の表書きは、父に依頼しようと企んでいる。(^^ゞ
古い大黒柱から作る表札には、力強い文字が似合うような気がしたのだ。

小さなカケラ。
でもきっとこれを見ればみんながあの家を思い出せる。
みんなが愛して止まない、本当にきれいでチャーミングだったおばぁちゃんの笑顔と一緒に。

そんな魔法のカケラ。



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