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私の愛すべき家族たち II
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ウチの『千とちひろ』は秋田犬だった。(*^^*) その後も『千』は、我が家&私たち兄妹に多大な影響を残した。 ある日のこと。 まだ幼稚園児だった妹と、ひとつ年上の友達が軽トラックの荷台で遊んでいた。 千は嫌がりもせず、軽トラのそばにいつもお腹を地面につけるスタイルで座っている。 ちなみにこんなとき、シャミーは遠巻きに眺めている。猫はウルサイのは苦手。 子どもの遊びはすぐエスカレートする。 案の定、何かの拍子に友達が後ろ向きに落ちた。 コンクリート面なので、落ちたら多少は怪我もするだろう・・・ でも、無傷だった。 なぜか。 私は千の『キャン!』という鳴き声で振り返る。 すぐさま友達が泣き始める。 妹は驚いて荷台の上で固まっている。 小学校高学年になっていた私が駆け寄った。 『どうしたん?』 『エ〜〜〜ン!!!イヌに噛まれた〜!エ〜〜〜ン・・・』 『どこ!?ちょっと見せて・・・』 そこには血はみえず、うっすら4つの跡があった。 友達は千の上に落ちた。それも尻尾に近い位置に落ちた。 千は驚いて振り返りざまに歯を立てた。でも噛まなかった。 だから正確には無傷ではなく、4つの歯形が弱くプレスされていた。 私は『いたいの、いたいの、とんでいけ〜〜〜』をして泣きやむまで傍いにいた。 千は心配そうに見ていた。 それから後しばらく、彼女は『あのイヌにカマレタ』といっていた。 でも、私は思う。 千はわざとそこに居た。 突然の出来事なのに噛まないのは、彼女なりに予測していたからだろう。 幼い妹たちが心配でそこから離れなかった千。 やさしい、やさしい私のともだち。 愛すべき千姫。 |
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